株式会社ケアネットは、CRO※1企業であるクレイス株式会社の全株式を取得し子会社化することで、クレイス社と合意しました。両社は今後協力し、CRO事業のDX化を進め、治験プロセスにおける新しいソリューションの開発に注力します。
スペシャリティ医薬品の開発・販売を上流過程からサポートへ
ケアネットは、スペシャリティ医薬品※2のプロモーション支援サービスの安定成長のための事業基盤づくりに向け、スペシャリティ医薬品の治験という医薬品開発段階から製薬企業との取引関係を構築・強化することを重点開発方針の1つに掲げています。治験支援事業分野においては、医療機関側を支援するSMO※3と、製薬企業を支援するCROの大きく2つの業態があります。
本年8月、ケアネットはまず、SMO分野から着手し、治験支援事業を行うSMO企業であるYMGサポート株式会社の全株式を取得し、子会社化いたしました。
一方、CRO分野においては、ケアネットは、オンコロジー領域を中心とした専門性の高い医薬品や難易度の高い国際共同治験を支援する企業であるクレイス社と事業協力の可能性について協議を重ねてきました。
株式取得について
両社は、クレイス社が有する優秀なCRA※4人材とケアネットが有する医師会員資産・インターネット情報提供技術等を融合することにより事業のDX化が進展し、治験業務を行う医療機関、製薬企業の双方にメリットをもたらすことが可能であるとの結論に達しました。また、クレイス社が保有する人材教育ノウハウをケアネットのインターネット情報提供技術を活用することにより商品化するなどのシナジー効果の可能性があり、考えうるシナジー効果を最大化するためにケアネットがクレイス社の全株式を取得し子会社化することで合意しました。
クレイス社との事業の連携により、ケアネットは、オンコロジー領域を中心としたスペシャリティ医薬品の治験からプロモーションまでの幅広い業務プロセスにおいて製薬企業を支援する体制整備に着手します。
ケアネットは、こうした新規事業の開発を通じ、ケアネットが掲げる中期経営ビジョンの目標達成につなげていきます。
※1 CRO:Contract Research Organizationの略で、製薬会社が医薬品開発のために行う治験業務(臨床開発)を受託・代行する企業の事です。日本語では「開発業務受託機関」と表記します。
※2 スペシャリティ医薬品:がんや希少疾患などの難治性疾患の治療に用いられるバイオ医薬品等の先進技術により開発された専門性の高い医薬品のことです。
※3 SMO:Site Management Organization(治験施設支援機関)の略で、新薬開発を行う製薬企業に代わり、治験実施医療機関から委託を受けて、医療機関の治験業務を支援する機関のことです。
※4 CRA:Clinical Research Associateの略で医薬品開発のための治験(臨床開発)が適切に行われているかを監視する業務を行う者の事です。日本語では「臨床開発モニター」や「モニター」と表記します。
■クレイス株式会社
http://www.crace.co.jp
■株式会社ケアネット
https://www.carenet.co.jp