イカットの魅力とその背景にある島の人々の生活文化を紹介する展示「たばこと塩の博物館」にて1月21日から開催

たばこと塩の博物館では、2023年1月21日から4月9日まで、「江上幹幸コレクション インドネシアの絣・イカット ~クジラと塩の織りなす布の物語~」を開催します。

江上幹幸コレクション インドネシアの絣・イカット ~クジラと塩の織りなす布の物語~

ヨミ  : エガミトモココレクション インドネシアノカスリ・
      イカット クジラトシオノオリナスヌノノモノガタリ
会期  : 2023年1月21日(土)~4月9日(日)
会場  : たばこと塩の博物館 2階特別展示室
主催  : たばこと塩の博物館
所在地 : 東京都墨田区横川1-16-3(とうきょうスカイツリー駅から徒歩約10分)
電話  : 03-3622-8801
FAX   : 03-3622-8807
URL   : https://www.tabashio.jp
入館料 : 大人・大学生:100円
      満65歳以上の方(要証明書):50円
      小・中・高校生:50円
開館時間: 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 : 月曜日

江上氏の研究成果とコレクションを3部構成で紹介

■第1部:レンバタ島のイカット
レンバタ島のイカットは、「海の民」と「山の民」とが物々交換によって制作に必要な材料を補い合うことで成り立っています。
全工程が手作業でつくられるイカットは、日常着・祭礼着として暮らしの中に息づき、結納品(婚資)としても重要なものになっています。
レンバタ島のイカットは、一見すると地味ですが、深い色合いの茜と藍で染められ、伝統的な意匠であるマンタのほか、人物の意匠などもみられます。

■第2部:レンバタ島のイカットを生み出す生活文化
ラマレラ村のイカットは、伝統捕鯨で得たクジラ肉、自らつくった塩、石灰など“海の恵み”を持つラマレラ村の「海の民」と、主食の農産物に加え染料となる藍や茜など“山の恵み”を持つ「山の民」の交易で生まれます。
この章では、イカットをはじめ、塩、石灰など交易品の制作工程、さらに最も重要な交易品であるクジラ肉を得るための伝統捕鯨、それらの交易品を物々交換する「山の民」との交易について、江上氏と小島氏による写真を用いて解説します。

■第3部:インドネシア東部のさまざまなイカット
江上氏は、研究テーマのひとつである「巨石記念物」調査の一環として、1980年代後半から30年以上歩き続けたインドネシア東部の村々で、少しずつイカットを蒐集してきました。
「巨石記念物」を残す調査地には、必ず島ごと、地域ごとに異なる染織物の文化がありました。ここでは江上氏が民族考古学調査を通じて、レンバタ島以外で出会い、蒐集してきた魅力的なイカットの中から一部をご紹介します。

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