特別展「富士山 藝術の源泉」開催:徳川将軍と米国大統領の歴史的交流の軌跡

静岡県富士山世界遺産センターが、富士山世界文化遺産登録10周年を記念して、特別展「富士山 藝術の源泉」を令和6年元日より開催します。この展覧会は、幕末・明治期の狩野派画家たちの作品を通じて、富士山の芸術的な価値と歴史的意義を再評価するものです。

イベント概要

主催:静岡県富士山世界遺産センター
会期:令和6年1月1日(月・祝)~2月12日(月・振休)
会場:静岡県富士山世界遺産センター2階企画展示室(静岡県富士宮市宮町5-12)
観覧料:一般700円、70歳以上200円、大学生以下・障がい者無料
関連イベント:公開講座、展示解説ギャラリートーク
公式HP:静岡県富士山世界遺産センター


幕末・明治の狩野派画家の作品に見る富士山の魅力

富士山の芸術的価値を探る本展覧会では、幕末から明治時代にかけて活躍した狩野派の画家たちの作品が展示されます。この時期は日本の歴史において重要な転換期であり、狩野派の画家たちは、政治的・社会的動乱の中で、富士山を題材に独自の芸術表現を追求しました。これらの作品は、富士山が如何に日本文化に深く根ざしているかを示すものであり、後世に対するその影響を再評価する貴重な機会を提供します。


米国大統領への贈答品:狩野董川中信の『富士飛鶴図』

特に注目すべきは、万延元年に遣米使節が持参した徳川将軍から米国大統領への贈答品である狩野董川中信筆の「富士飛鶴図」です。この作品は、日米間の外交関係の歴史的な背景を持ち、国際関係の中で富士山が果たした役割を物語っています。展示を通じて、観客は幕末・明治期の日本の文化的・政治的状況における富士山の重要性を深く理解することができるでしょう。


富士山:日本文化の不変のシンボル

「富士山 藝術の源泉」展は、富士山が日本文化において単なる自然の象徴を超え、政治・歴史・芸術において重要な役割を果たしてきたことを示しています。徳川将軍と米国大統領間の歴史的交流の証としての「富士飛鶴図」をはじめ、多くの作品を通じて、富士山の魅力を再発見するこの展覧会は、歴史と芸術の愛好家にとって見逃せないイベントです。


関連リンク
静岡県富士山世界遺産センター:https://mtfuji-whc.jp

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