一般社団法人日本損害保険協会は、2024年度に自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の運用益を活用し、自動車事故防止対策や被害者支援に17億5,980万円を拠出することを決定しました。この支援は、自動車事故の防止と自動車事故被害者の支援強化を目的としており、2024年度は新規8事業を含む合計41事業への支援が予定されています。
主な支援内容
自動車事故防止対策:交通事故防止のための啓発・教育活動、交通事故防止機器の寄贈、交通事故防止に関する研究など。救急医療体制の整備:救命救急医療機器・機材の購入費補助、救急医師・救急看護師の育成、ドクターヘリ事業の推進など。
自動車事故被害者対策:交通事故相談支援、交通遺児への支援、被害者・家族への心のケア、研究支援など。
後遺障害認定対策:公募による医療研究助成。
医療費支払適正化対策:医療費支払適正化の取り組み。
新規事業・研究の紹介
2024年度には、以下のような新規事業や研究が支援対象となります。- オンライン交通安全教育の拡充:「交通安全オンライン講習」の開設とコンテンツ強化。
- 高齢者ドライバーズ・クリニック:高齢運転者の安全運転・健康診断の支援。
- ビジョントレーニングの構築と効果検証:仮想現実を用いた視覚認知機能向上プログラムの開発。
- 事故防止技術の実用化:横滑り防止装置と衝突被害軽減ブレーキ装置の機能向上。
自賠責保険の運用益拠出事業は、自賠責保険の本来の役割である被害者補償に加え、社会全体の自動車安全意識の向上や被害者の支援強化にも貢献しています。