世界の「いま」を舞台芸術の実践から読み解く、セゾン・アーティスト・イン・レジデンスのトークイベント

セゾン文化財団では、現代の重要なテーマを舞台芸術を通じて探求するトークイベントのアーカイブ動画をYouTubeで公開しました。このイベントでは、先住民の問題、脱植民地化、権力と規範、クィア、エンパワーメントなど、今日の世界を舞台芸術の実践から読み解く試みが行われました。2023年度には、3名のアーティストと1名のドラマトゥルクが招へいされ、彼らの考えや活動を紹介しました。

コンテンポラリーダンスを脱植民地化する」- ナヨカ・ブンダ・ヒース(オーストラリア)

ナヨカ・ブンダ・ヒースは、オーストラリアの先住民のルーツを持つダンス・アーティストです。彼女の作品は、アボリジナルの若者の強制移住に関する家族の歴史や、先住民のダンスカンパニー「チャンキー・ムーブ」での活動などを通じて、「脱植民地化」のアイデアやアプローチを探求しています。

「空想上の生き物辞典」- キム・キド(フランス/韓国)

キム・キドは、パリとブリュッセルを拠点に活動する振付家、パフォーマーです。「空想上の生き物辞典」というプロジェクトを通じて、社会の規範に疑問を投げかけ、集合的無意識の支配的な観念を解体し、そこに現れる怪物性を探求しています。

「ダンスの/ための未来:新しいクィアでエンパワーメントなアプローチ」- ルーシー・オートマン(ドイツ)

ルーシー・オートマンは、デュッセルドルフのtanzhaus nrwでドラマトゥルクを務めています。彼女は、ボディ・ポリティクス、デジタル・メディア、共有責任、新しいコミュニティをテーマに、未来志向の振付の実践を探求しています。


セゾン・アーティスト・イン・レジデンスは、国内外のアーティストやアーツ・マネジャーとの新しい出会いや対話、ネットワークの機会を創出するプログラムです。この取り組みを通じて、セゾン文化財団は、舞台芸術を通じた国際文化交流の促進を目指しています。

公開されたアーカイブ動画は、セゾン文化財団のYouTubeチャンネルで視聴可能です。これらのトークイベントは、舞台芸術を通じて現代社会の多様なテーマを探る貴重な機会を提供し、視聴者に新たな洞察をもたらします。

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