素粒子探究支援を行う加速キッチン合同会社がバックアップする日本の女子高校生チーム「Sakura Particles」が、世界最大の加速器施設CERNで実施の「Beamline for Schools」での実験提案が、日本人として初めて採択されました。
採択概要とSakura Particlesの特徴
スイス・ジュネーブにある世界最大の加速器施設CERNで行われているBeamline for Schoolsは、世界中から高校生の素粒子実験提案を毎年受け付けております。さらなる難易度の高さを誇る今回の選考では461件の中から、加速キッチンが支援を行う高校生チーム「Sakura Particles」が見事採択されました。Sakura Particlesは、全国から選ばれた5つの高校の女子生徒たちで構成。このチームは「手作り宇宙線イメージング検出器」の開発を1年間に渡り進めてきました。この自作の検出器は、高エネルギーのミュー粒子を利用して地球上の大型建造物の内部構造を「見える化」する技術、ミュオグラフィへの応用を目指していました。
高価な装置を必要とするこの種のイメージング検出器を、高校生チームが独自のアイデアで開発し、さらに2024年3月にはその性能を実証・国際的にも認められるという快挙を遂げました。
採択した実験とこれからの展望
この選ばれた提案では、Sakura Particlesチームが開発した検出器で、CERNが人工的に生成する光速の99%以上の高エネルギーミュオンビームの検出と、そのイメージング性能の検証を行います。計画されている実験は2024年9月にスイス・ジュネーブで行われ、2週間に渡り行われることが予定されております。そして、この重要な任務を遂行するために、Sakura Particlesチームは、ここCERNの研究者たちのサポートを得ながら臨む予定です。
加速キッチンの役割
加速キッチンは、中高生の宇宙・素粒子探究活動をサポートする組織です。自宅で素粒子検出器の測定が可能となるように機器の貸与を行い、学生メンターが遠隔から指導を行うという形で実施を行っています。Sakura Particlesを含む多数の中高生が加速キッチンの元で研究に励み、今回のように国際舞台で結果を出す成果を上げる事も出来ています。
関連リンクと用語解説
引き続き関連資料やCERNのプレスリリースなど、多数の詳細情報が公開されています。詳しくは以下を参照下さい:- CERNプレスリリース: https://home.cern/news/news/cern/students-estonia-japan-and-usa-win-11th-edition-beamline-schools
- Beamline for Schools: https://beamlineforschools.cern/
- Beamline for Schools提出資料: https://www.atpress.ne.jp/releases/396892/att_396892_1.pdf
- 加速キッチン: https://accel-kitchen.com/