「ESG投資実態調査2024」で人材育成・多様性への関心高まる

QUICKのESG研究所が、機関投資家対象の「ESG投資実態調査2024」の結果を発表しました。

概要

調査名:ESG投資実態調査2024
調査対象:日本国内に拠点を置く267の機関投資家。
回答組織数:67(うちアセットマネジャー44、アセットオーナー23)
調査期間:2024年8月19日~10月10日
詳細URL:https://corporate-quick.satori.site/form_service_ESGInvestmentSurvey2024

人材の育成や多様性への関心が高まる

アンケート結果によると、「エンゲージメント」という機関投資家と企業との建設的な対話が増え、特にそのテーマとして「人的資本」と「取締役会の構成」に関心が集まっています。人的資本の育成や多様性への関心を示す機関投資家が多いことが明らかとなりました。

エンゲージメントの判断基準と主なテーマ

投資家が実行している投資手法は、ESG要因を投資分析や決定に組み込む「ESGインテグレーション」が91%で2年連続首位。「エンゲージメント」は80%、「議決権行使」は75%と続きます。対話のテーマや投資判断に組み込む要因の中で、「人的資本」は63%で2位、「取締役会の構成」は56%で4位となり、また「生物多様性」は49%で6位に上昇しました。

持続可能性への意識の高まり

ESG活動を定量化し、その結果を開示する企業が増えています。「インパクト加重会計」のような手法を評価している投資家は39%で、さらに25%が「どちらかといえば評価している」を選択し、合わせて6割以上が価値を認めています。しかし、63%がESG評価の導入予定はないと回答しており、まだ導入には慎重な傾向が見られます。

まとめ

ESGへの意識が高まる中、投資家のエンゲージメント活動も増え、その対話の主なテーマとして人的資本や多様性、生物多様性への関心が高まっていることが明らかに。しかし、ESG活動を評価する手法の導入はまだ途上で、多くの投資家が必要な分析ロジックや方法論の確立を待っています。

関連リンク

'ESG投資実態調査2024'(要約版) https://corporate-quick.satori.site/form_service_ESGInvestmentSurvey2024
QUICK ESG研究所 https://corporate.quick.co.jp/esg/
QUICK公式ウェブサイト https://corporate.quick.co.jp/

関連記事