世界初!ふくらはぎ周囲長の変化と筋量の変化の関係性を縦断的に検討

明治安田厚生事業団体力医学研究所と早稲田大学の研究グループが、「WASEDA'S Health Study」のデータを活用して、ふくらはぎ周囲長の変化と筋量の変化の関係性を世界初で縦断的に検討しました。

明確化されたふくらはぎ周囲長と筋量の関係性

早稲田大学の卒業生やその配偶者を対象とした健康づくり研究「WASEDA'S Health Study」のデータを活用し、ふくらはぎ周囲長の変化と筋量の変化の縦断的な関係性について調査が行われました。その結果、年齢や肥満状況にかかわらず、ふくらはぎ周囲長の変化と筋量の変化との間には正の相関関係があることが確認され、さらにふくらはぎ周囲長の変化は、腕の筋量よりも脚の筋量の変化とより強く関係することが示唆されました。

研究の成果と意義

特定の装置が必要な筋量の測定とは異なり、ふくらはぎ周囲長の変化を観察することで、誰もが簡易に筋量の変化を推定できる可能性が示唆されました。気軽に筋量変化の把握が可能となれば、早期に筋量の衰えに気づくことが可能で、筋力トレーニングなどによる予防・改善が可能となります。ふくらはぎが細くなったら筋量減少を気にすることが日常になる日が現実的になったことは、一般の健康増進と健康寿命の延伸に大きく寄与すると期待できます。

詳細情報

上述の研究結果は、臨床栄養学分野の国際学術誌「Clinical Nutrition ESPEN」の2025年5月29日号で発表されました。論文タイトルは「Relationship between longitudinal changes in calf circumference and skeletal muscle mass.」(ふくらはぎ周囲長の変化と筋量の変化の関係性)です。DOI番号は10.1016/j.clnesp.2025.05.044となります。

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