大里研究所が開発した「FPP(パパイヤ発酵食品)」が、2型糖尿病患者の治療法として、米国特許商標庁に新たに特許登録されました。
特許の詳細
特許番号:US 12,324,822B2登録日:2025年6月10日
FPPは自然免疫応答の一部である「呼吸バースト」を促進し、免疫機能を高める作用を有することが科学的に示されたことに基づくものです。
参照URL:https://www.ori-japan.com/
研究の背景と内容
2型糖尿病患者では、高血糖状態が続くことで免疫機能の低下が生じ、感染症リスクの増加や創傷治癒の遅延などが報告されています。FPPは糖質を主成分とする食品のため、血糖値への影響がないことを確認した上で臨床研究を開始しました。NADPHオキシダーゼの活性化による短期的な活性酸素種(Reactive Oxygen Species:ROS)の産生である「呼吸バースト」を高め、自然免疫機能の改善に寄与することが明らかになりました。この成果は、すでに日本国特許庁において「ATP産生促進剤 及び ミトコンドリア活性促進剤 並びに 免疫賦活剤」として特許登録されています。FPPの効果とその応用
FPPはバランスの取れた食品として2型糖尿病患者の免疫機能を補完的に維持する食品としての有用性が認められました。FPPのこの特性は、医療費の削減や生活の質(QOL)向上に寄与する可能性を示しています。また、FPPは、酸化ストレスによる細胞損傷や慢性炎症を抑制する作用も有するとされ、これらの効果は転写因子「Nrf2」の活性化により得られると考えられています。大里研究所では、今後もFPPのさらなる応用と研究を推進していく方針を明らかにしました。大里研究所について
大里研究所はパパイヤを主成分とした発酵食品「FPP」を開発し、その効果について国内外の大学・研究機関と共同で研究を進めています。安全性の確認と同時に、FPPの様々な効能が明らかにされつつあります。今後も、超高齢社会に対応した医療の効率化と高齢者の健康維持を目指した研究を進めていくとのことです。関連リンク
大里研究所公式ウェブサイト: https://www.ori-japan.com/研究詳細リンク:https://www.ori-japan.com/research/download/clinical_2015_AntioxidRedoxSignal.22%284%29339-345.pdf