物質調律家・山崎タクマ氏、ミラノサローネで「モノと生命の境界」を探る新作を発表

物質の質感や存在性を調律し、モノと生命の境界を探る「物質調律家」として活動する山崎タクマ氏は、2026年4月21日よりイタリア・ミラノで開催される世界最大規模の国際デザインイベント「ミラノサローネ」に出展します。

概要

山崎タクマ氏が、約10年にわたり継続してきたプロジェクト「Bio-Vide」の新作を発表します。本展示は、35歳以下の若手デザイナーを対象とした部門「SaloneSatellite」での選考を経て実現しました。

イベント概要: ミラノサローネ 出展
会期:2026年4月21日(火)~4月26日(日)
会場:Fiera Milano, Rho(イタリア・ミラノ)
出展部門:SaloneSatellite(35歳以下対象部門)
ブース: Pavilion 7 / Booth E35

Bio-Vide:有生性から捉える「モノと生命の境界”

「Bio-Vide」は、モノと生命の境界を、生物学的な定義ではなく「有生性(アニマシー)」の観点から探るプロジェクトです。人はなぜある存在を“生き物”と感じ、別の存在を“モノ”と認識するのかといった問いに対し、素材開発や作品制作を通じてアプローチしてきました。これまでに、牛骨や魚皮を用いた素材加工、落ち葉を再構成した板材開発(特許取得)などを実践。生き物の死骸や自然素材の個体差、集合性に着目し、生命性と物質性のあいだにある知覚の揺らぎを蓄積してきました。このプロジェクトの背景には、家畜獣医師であった父のもとで「自分が口にしているものが生命から食べ物へと変換された結果である」という事実に幼少期から触れてきた経験があります。

Becoming Object:自身を“モノ”として展示する試み

本プロジェクトでは、これまで“生命側”から語られてきた視点を反転させ、作家自身がモノの側に立つ試みが行われます。山崎氏は、自身が開発した落ち葉の板材を用いて制作した双子の椅子のうち、一脚に自身が落ち葉で構成された仮面を装着した状態で座り、空間の中で静的な“モノ”として配置されます。もう一脚には、自身の心拍データをもとに生成された植物像を配置し、身体・データ・物質という異なる層を対比させます。この「物の側の感覚を知りたい」という試みを通じて得られる経験は、今後の制作における新たな発想や表現へと接続されることが期待されます。

関連リンク

https://www.takumayamazaki.com

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