第41回京都賞、先端技術・基礎科学・思想芸術の3部門で3名が受賞

公益財団法人稲盛財団は、第41回(2026)京都賞の受賞者を決定しました。先端技術部門は宮坂力氏、基礎科学部門はファルーク・アザム氏、思想・芸術部門はローリー・アンダーソン氏が選ばれました。

概要

公益財団法人稲盛財団(理事長 金澤しのぶ)は、科学や文明の発展、また人類の精神的深化・高揚に著しく貢献した人物を讃える国際賞である第41回(2026)京都賞の受賞者を3名決定しました。授賞式は2026年11月10日に国立京都国際会館にて行われ、受賞者にはそれぞれディプロマ、京都賞メダル、賞金1億円が贈呈されます。

先端技術部門
授賞対象分野:エレクトロニクス
受賞者:宮坂 力(桐蔭横浜大学 大学院工学研究科 特任教授、早稲田大学 特命教授)
功績:次世代太陽光発電技術「ペロブスカイト太陽電池」の創成

基礎科学部門
授賞対象分野:生物科学(進化・行動・生態・環境)
受賞者:ファルーク・アザム(カリフォルニア大学サンディエゴ校 スクリップス海洋研究所 名誉教授)
功績:海洋生態系の炭素循環における「微生物ループ」の役割の解明

思想・芸術部門
授賞対象分野:音楽
受賞者:ローリー・アンダーソン(マルチメディア・アーティスト)
功績:電子メディアを駆使し、実験的でポップなサウンドと声、身体を融合した独自のアートを追求

先端技術部門:宮坂氏がペロブスカイト太陽電池の創成で受賞

先端技術部門では、桐蔭横浜大学の大学院工学研究科特任教授であり、早稲田大学の特命教授でもある宮坂力氏が、次世代太陽光発電技術「ペロブスカイト太陽電池」の創成における功績により選ばれました。宮坂氏は、新概念のペロブスカイト太陽電池を世界に先駆けて提唱し、軽量・柔軟という従来の常識を覆す次世代電源のあり方を提示しました。さらに、鉛の含有による環境負荷の軽減や動作寿命の改善といった課題解決への取り組みも主導しており、今後の世界のエネルギー問題解決に大きな影響を与えることが期待されています。

基礎科学部門:アザム氏が海洋生態系の炭素循環解明に貢献

基礎科学部門においては、カリフォルニア大学サンディエゴ校スクリップス海洋研究所名誉教授のファルーク・アザム氏が、海洋生態系の炭素循環における「微生物ループ」の役割の解明により受賞しました。アザム氏は、海洋の食物網において従来失われるとされてきた溶存有機炭素が、細菌や原生生物を介して食物網へ回帰することを示し、「微生物ループ」という概念を提唱しました。これにより、微生物が炭素などの地球規模の物質循環に果たす役割が解明され、海洋生態学および生物地球化学に決定的な変革をもたらしました。

思想・芸術部門:ローリー・アンダーソン氏の革新的なマルチメディアアート

思想・芸術部門では、マルチメディア・アーティストのローリー・アンダーソン氏が、電子メディアを駆使し、実験的でポップなサウンドと声、身体を融合した独自のアートを追求する活動で受賞しました。アンダーソン氏は、斬新なアイデアとユーモアをもってテクノロジーを活用し、音楽、美術、映像などの領域を横断する活動を展開しています。語る声、身体、電子メディアが一体となって提示される、実験的かつポップな独自のマルチメディア・パフォーマンスの表現を確立しました。

まとめ

第41回(2026)京都賞は、先端技術部門の宮坂力氏、基礎科学部門のファルーク・アザム氏、思想・芸術部門のローリー・アンダーソン氏の3名が受賞しました。授賞式は2026年11月10日に開催されます。

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