
『陽子さんはお元気ですか?』が、2026年6月26日(金)に刊行されました。現代女性のリアルな姿を描き続ける作家・山内マリコ氏による本作は、30年間家族のために完璧な家事をこなしてきた専業主婦・陽子さんが、新しい価値観との出会いを通じて自分らしい人生を取り戻すまでを描いた作品です。
概要
本書は、生活情報誌『オレンジページ』での連載時から「これは私たちの物語だ」と読者の大きな反響を呼んだ注目作です。当たり前のように家族を支えてきた日々の愛おしさと、その裏にある寂しさにそっと光を当てます。
書名:『陽子さんはお元気ですか?』
著者:山内マリコ
発売日:2026年6月26日(金)
定価:1,650円(税込)
判型:四六判・160ページ
初出:『オレンジページ』2023年11月2日号から2026年1月17日号。単行本化にあたり、加筆修正をしました。
家族との関係を通じて見えるジェンダーギャップ
主人公の陽子さんは、誰に見張られているわけでもないのに完璧な家事をこなす「自動操縦の毎日」を送っていました。不況の平成を専業主婦として貫き、家族の手足となって働いてきた自負はありつつも、どこか行き場のないエネルギーを抱えています。
そんな平穏な日常を一変させたのは、息子の恋人で、環境や社会課題への意識が高い「みやちゃん」との交流でした。彼女のしなやかで自立した生き方は、陽子さんの狭い世界に新しい風を吹き込みます。さらには、かつてのママ友との対話を通じて見えてくる、世代を超えて女性たちが直面する「ジェンダーギャップ」や「生きづらさ」の構造が浮き彫りになっていきます。
加筆を重ねて仕上げられた完成形
単行本化に際し、連載時の瑞々しさはそのままに、大幅な加筆を敢行されました。陽子さんの心の機微がより丁寧に掘り下げられ、女性たちの心にさらに寄り添う一冊へと磨き上げられています。
本作は、一人の主婦が日常の小さな違和感に向き合い、女性同士がお互いにそっと寄り添って精神的自立を果たしていく姿を描いた、大人世代に前を向く力をくれる作品です。
まとめ
『陽子さんはお元気ですか?』は、現代の女性たちが抱える生きづらさに向き合い、新しい価値観との出会いを通じて自分らしさを取り戻す過程を丁寧に描いた作品です。連載時の反響の大きさと加筆による深掘りにより、読者の心に寄り添う完成度の高い一冊に仕上がっています。