工学院大学、水溶液ミストを用いた高品質な窒化銅薄膜の低コスト形成技術を開発

窒化銅薄膜形成技術が、工学院大学の山口智広教授(応用物理学科)によって新たに開発されました。水溶液ミストを用いることで、低温・低コスト・大面積での成膜を実現し、半導体デバイスなどの電子デバイス分野への応用が期待されています。

ミストCVD法による窒化銅薄膜の革新

工学院大学(学長:今村保忠、所在地:東京都新宿区/八王子市)の研究グループは、錯体構造制御Mist CVDに基づき、高品質な窒化銅(Cu3N)薄膜を形成する新たな手法を確立しました。銅粉末とアンモニア水にアセチルアセトン(Hacac)を添加した簡便な前駆体を設計することで、従来の真空法が抱えていたコスト、成膜温度、大面積化といった課題を克服しています。

技術の背景と展望

従来、高品質なCu3N薄膜の作製にはスパッタやMBEといった真空装置が必要であり、産業利用における高いコストが障壁となっていました。今回の技術は、大気圧下でのミストCVD法を活用することで、製造コストを抑えつつ低温かつ広い面積での成膜を可能にしました。本技術は、低温形成トランジスタやCu配線、太陽電池、光電変換デバイス、センサー材料など幅広い電子デバイス関連分野への展開が想定されています。

新技術説明会での発表

本研究成果の詳細および産業応用の可能性については、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)と工学院大学が主催するオンライン説明会にて紹介されます。
イベント概要:JST新技術説明会
日時:2026年7月9日(木)9:55-11:55
開催場所:オンライン開催
参加料:無料(事前申込が必要)

特許情報

発明の名称:窒化銅膜の製造方法、銅膜の製造方法、及び、窒化銅前駆体組成物
発明者:山口 智広、永井 裕己、佐藤 光史、杉田 直樹、涌井 皇輝
出願人:学校法人 工学院大学
出願番号:特願 2026-060645

関連リンク

https://shingi.jst.go.jp/list/list_2026/2026_kogakuin.html

まとめ

工学院大学が開発した新しい窒化銅薄膜形成技術は、低コストで高品質な電子デバイス材料の量産化に向けた大きな一歩となります。2026年7月9日に開催されるオンライン説明会を通じ、社会実装に向けた産業界との連携が期待されます。

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