皮膚がんの診断根拠を可視化するAIを開発

近畿大学医学部の研究グループが、通常のカメラ画像から色素性皮膚病変を95.9%の精度で自動識別し、その診断根拠をヒートマップで可視化する人工知能(AI)を開発しました。

研究の概要

色素性皮膚病変を専門医に匹敵する精度で判別し、かつ判断理由を説明できるAIが開発されました。AIが診断の根拠とした領域を色の濃淡で示す技術を採用しており、医師がAIの判断の妥当性を視覚的に確認できることが特徴です。

研究概要:日本国内の複数医療機関から収集した臨床写真を用いた色素性皮膚病変の自動診断研究
診断対象:後天性真皮メラノサイトーシス、基底細胞がん、雀卵斑(そばかす)、悪性黒色腫、ほくろ、脂漏性角化症、日光黒子、肝斑の計8種類
診断精度:95.9%(テスト画像196枚による検証)
掲載誌:JAAD International
論文公開日:2026年7月23日(木)

診断根拠の可視化と臨床への意義

これまでAIによる画像診断は、高い精度があっても判断過程がブラックボックス化していることが医療現場への導入における課題でした。今回開発されたAIは、Grad-CAM技術を用いて診断の根拠となった箇所をヒートマップとして表示します。これにより、AIが背景ではなく病変そのものに着目していることが確認可能です。

また、ほくろとの判別が困難な悪性黒色腫についても高い識別性能を示しました。今後は外部検証を進めることで、皮膚科専門医が少ない地域や、ダーモスコピー検査が実施できない環境における診断支援ツールとしての活用が期待されています。

まとめ

本研究は、高い診断精度と「説明できるAI」という二つの要素を両立させました。医師が根拠を確かめられるAIを構築することで、臨床現場での安心感と診断精度の向上に寄与します。

関連リンク

https://doi.org/10.1016/j.jdin.2026.07.002

https://www.kindai.ac.jp/meikan/2634-otsuka-atsushi.html

https://www.kindai.ac.jp/meikan/3183-fujii-kazuyasu.html

https://www.kindai.ac.jp/meikan/2692-nakashima-chisa.html

https://www.kindai.ac.jp/meikan/565-kimura-yuuichi.html

https://www.kindai.ac.jp/meikan/1345-nagaoka-takashi.html

https://www.kindai.ac.jp/medicine/

https://www.med.kindai.ac.jp/

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