脂肪肝の進行リスクを血液で予測する「補体C7」の有用性を解明

メタボ由来の脂肪肝(MASLD)において、血液中の「補体C7」が肝臓の線維化の程度や将来の合併症リスクと関連することが、信州大学医学部内科学第二教室らによる国際共同研究で明らかになりました。

研究の背景と目的

肥満や糖尿病に伴う脂肪肝(MASLD)は身近な疾患ですが、重症化しやすい患者を早期に特定することは困難です。本研究では、血液検査を通じて病気の進行を予測する新たな指標を探索しました。

血液中の補体C7と病態の関連

肝生検を受けたMASLD患者430人を解析した結果、肝臓の線維化が進行するほど血液中の補体C7濃度が上昇することが判明しました。さらに、血液中のC7が140μg/mL以上の患者では、肝がんや肝硬変に伴う合併症などの肝関連イベントが多く発生することも確認されました。この関連性は、日本人患者120人および英国の大規模データ4,486人でも検証されています。また、肝臓の解析により、C7は線維化した部位に多く存在し、培養細胞での実験においてC7の働きを抑制すると線維化に関連する遺伝子の働きが低下することが示されました。

今後の展望と留意事項

補体C7は、採血によって肝臓の線維化や将来的なリスクを評価するための新たな指標となることが期待されます。ただし、現在は研究段階のため、実際の診療で活用するためにはさらなる検証が必要です。※本研究は研究段階のため、実際の診療で使うにはさらに検証が必要です。

論文情報

論文タイトル:Integrative Multi-Omics Analysis Identifies Stellate Cell-Derived Complement Component 7 as a Predictor of Fibrosis and Liver-Related Events in MASLD Patients
掲載誌:JHEP Reports
DOI:10.1016/j.jhepr.2026.101965

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