一般社団法人日本分析機器工業会(JAIMA)が、大学共同利用機関法人自然科学研究機構(NINS)と、実機レベルのラボオートメーション技術の確立およびデータ・機器間コミュニケーション技術の「標準化」を実現し、これらを用いた先端機器開発を推進することで「AI for Science」の実現を図るための研究協力に関する協定を締結しました。
概要
JAIMAとNINSは、先端機器開発と我が国の科学技術・産業の発展に寄与することを目的とした研究協力に関する協定を締結しました。この協定により、ラボオートメーション技術の確立、データ・機器間コミュニケーション技術の標準化、およびこれらを用いた先端機器開発を推進し、「AI for Science」の実現を目指します。
分析機器のデータフォーマット共通化: JIS K 0200:2024 計測分析装置の分析データ共通フォーマットの制定
国際標準化活動: 新規国際規格の提案(ISO/TC201/SC3)
国内普及活動: MaiML普及推進(共通データフォーマット対応ガイドライン、スキーマ定義ファイル・スキーマチェック手順書の公開、講習会実施、JASISでの情報発信)
機器間通信規格(LADS OPC UA)の概念実証実施
連携・協力事項: 分析データの標準化(MaiML等)およびデータ利活用、機器間コミュニケーション技術(LADS OPC UA等)の標準化と普及、先端機器開発等に係る産学連携および人材育成
分析データの標準化と国際展開
JAIMAは、デジタル社会への対応として、分析機器のデータフォーマット共通化の課題に取り組み、JIS 原案作成団体として、「JIS K 0200:2024 計測分析装置の分析データ共通フォーマット」を制定しました。さらに、日本発の国際標準化(ISO規格)を目指し、ISO/TC201/SC3に新規国際規格の提案を行うための国際標準化活動を実施しています。
国内においては、MaiML(Measurement Analysis Instrument Markup Language)の普及を図るため、「共通データフォーマット対応ガイドライン」や「MaiML スキーマ定義ファイル・スキーマチェック手順書」をウェブサイト(https://www.maiml.org)で公開し、各種講習会の実施や、JASISのラボDXブースでの情報発信など、多角的な普及推進活動を展開しています。
次世代ラボ実現に向けた機器間通信規格の普及
デジタルトランスフォーメーション(DX)を通じた次世代ラボの実現に向け、ラボ用実験機器や分析機器などプラットフォームが異なる機器間での相互運用性を支える通信規格Laboratory and Analytical Device Standard(LADS)OPC UAについて、概念実証を実施し、その有用性の検証および普及に向けた取り組みを進めています。
NINSは、宇宙、エネルギー、物質、生命等に係る大学共同利用機関を設置・運営し、全国の研究者に共同利用・共同研究の場を提供しています。この最先端の研究基盤をベースに、AIやロボット技術を活用した自動・自律実験システムの確立、分析データの標準化(MaiML)、機器間通信規格(LADS OPC UA)の整備・普及を促進するため、JAIMAとの連携・協力に合意しました。
まとめ
JAIMAとNINSは、ラボオートメーション技術の確立とデータ・機器間コミュニケーション技術の標準化を通じて、先端機器開発を推進し、「AI for Science」の実現を目指します。本協定は、我が国の科学技術・産業の発展に寄与することが期待されます。