教育DXの実践知を共有するプラットフォーム「EDPR」β版開発に着手

岡山大学の笹埜健斗特定教授は、教育DXを「導入して終わる改革」ではなく、現場で改善され、他地域にも移植可能な実装知へと発展させるため、EdTech設計原理プラットフォーム「EDPR(EdTech Design Principles Registry)」β版の開発に着手しました。

概要

教育DXにおける実装知を蓄積・共有するプラットフォーム「EDPR(EdTech Design Principles Registry)」β版の開発が開始されました。これは、教育DXの知見を「何を使ったか」「何がうまくいったか」だけでなく、「どの文脈で、どの条件がそろったから機能したのか」「どの条件では機能しにくいのか」「他校・他地域へ移すには何を変更すべきか」まで整理し、再利用可能な設計原理へと変換することを目指しています。

プラットフォーム概要:EdTech設計原理プラットフォーム「EDPR」β版
開発主体:笹埜健斗(岡山大学特定教授)
目的:教育DXを“導入して終わり”にしないための実装知の蓄積・共有
目指すもの:教育DXの知見を「導入事例の競争」から「設計原理の共有」へ転換
初期ユースケース:N-E.X.T.ハイスクール構想
対象:教育DX全般に共通する実装課題(生成AI活用、校務DX、教師支援、教育データ活用、多様な学習ニーズへの対応、地域連携、外部人材活用、導入後90日運用、データ可搬性・継続運用など)
登録内容:製品名ではなく、再利用可能な「設計原理」
開発予定:2026年夏に準備会、2026年秋にβ版初期登録原理公開予定
提案募集:教育委員会、学校、大学、研究者、企業、NPO、地域団体、メディア等から初期登録候補、設計原理案、実装知、失敗事例、運用上の注意点、登録様式への意見を広く募集
注記:EDPRは特定の製品・サービスを推奨・格付けするものではありません。提案をもって掲載・採択・公開を保証するものではありません。

「EDPR」が目指す教育DXの新たな形

教育DXは、単に新しいツールやサービスを導入するだけでは、現場での定着や効果的な活用に至らないという課題を抱えています。笹埜健斗特定教授は、こうした「導入して終わる改革」に終止符を打つべく、EDPRの開発に着手しました。EDPRは、教育委員会、学校、大学、研究者、企業、地域団体などが得た「実装知」を、単なるデータベースとしてではなく、「文脈」「設計原理」「根拠」「限界」「移植条件」といった要素と共に蓄積・共有することを目指す、公共性を重視したプラットフォームです。

このプラットフォームは、教育研究におけるDBR(Design-Based Research)からDBIR(Design-Based Implementation Research)への発展という流れとも呼応しています。DBIRが、教育実践における実装上の課題も含めて理解を深めるアプローチであるのに対し、EDPRは、そのDBIR的な知見生成を教育DXの実務に接続することを目的としています。成功事例をそのまま紹介するのではなく、そこから抽出された再利用可能な設計原理を、他の学校や地域でも参照できる形へ変換していくことで、教育DXを「導入事例の競争」から「設計原理の共有」へと転換させることを目指しています。

EDPR β版で募集される内容と今後の予定

EDPR β版では、教育DX全般に共通する実装課題を対象とし、AI活用・授業設計、教師支援・校務DX、教育データ活用、多様な学習ニーズへの対応、地域連携・外部協働、調達・継続運用・ガバナンスといった初期カテゴリを設定しています。登録されるのは、具体的な製品名ではなく、「AI活用は『初発の思考』を奪わない形で設計する」といった、他校・他地域でも参照可能な「設計原理」です。

現在、EDPR β版に向けた初期登録候補、設計原理案、AI活用やEdTech導入の成功・失敗事例、導入後90日の運用知、校内研修・教師支援の実践知、そしてデータ可搬性や継続運用、安全性に関する注意点などを、専用フォームを通じて広く募集しています。また、EDPRのカテゴリ設計や登録様式への意見も募集中です。今後の予定としては、2026年夏にEDPR準備会を開催し、2026年秋にはβ版の初期登録原理を公開する予定です。さらに、2026年度内には、教育DX全般に関する設計原理を継続的に登録・更新していくことを目指しています。

関連リンク

https://sasano.org/

https://sasano.org/#contact/

https://forms.gle/dgjw9Ab2RPjc4Z2u8/

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