近畿大学農学部、摘果メロンを動物園へ提供し持続可能な農業を実践

近畿大学農学部と株式会社OHANAは、産学連携活動として「なら近大農法」で栽培した摘果メロンを動物園に提供し、サル類などの動物の食事として有効活用する取り組みを開始します。この取り組みにより、通常廃棄されるメロンを無駄なく活用し、学生は持続可能な農業について実践的に学びます。

概要

近畿大学農学部と株式会社OHANAは、連携して「なら近大農法(ICT農法)」で栽培された近大ICTメロンのうち、摘果されたメロンを各地の動物園へ提供します。この活動は、通常廃棄される予定だった果実を動物の食事として有効活用し、持続可能な農業への理解を深めることを目的としています。

  • 提供日:令和8年(2026年)6月30日(火)
  • 提供先:公益財団法人日本モンキーセンター、羽村市動物公園、ごかつら池どうぶつパーク、沖縄こどもの国
  • 提供作物:摘果メロン(品種:クラリス、オードリー、マリアージュ)

「なら近大農法」で育まれたメロンが動物たちの食卓へ

近畿大学農学部では、教授の野々村照雄氏が主導する「なら近大農法(ICT農法)」を用いて、農作物の栽培を行っています。この農法は、ICT(情報通信技術)を活用し、温度調整などの管理機能を自動化することで、農業初心者でも容易に栽培管理ができるシステムです。現在、農学部生が中心となり、ICT設置温室で近大ICTメロンの栽培ノウハウを学んでいます。

メロンは、大きく、糖度の高いものを育てるために、未成熟な段階で摘果されることがあります。今回、動物園・水族館の応援プラットフォーム「Hello! OHANA」を通じて、この摘果メロンが動物たちの食事として活用されることになりました。これにより、本来であれば廃棄されるはずだった果実が無駄なく有効活用されるだけでなく、農学部生は産学連携を通じて、SDGsの観点からも持続可能な農業の取り組みを実学として学ぶ機会を得ます。

ICT農法による持続可能な農業の実現

「なら近大農法(ICT農法)」は、個人の経験や勘に頼りがちな従来の農業の課題を解決することを目指しています。土壌センサーや日照センサーと連動した装置が、作物の水分や液肥を自動供給し、そのデータはスマートフォンなどで遠隔確認が可能です。また、ハウス内の温度は、温度センサーと連動した自動巻上げ機によってほぼ一定に保たれます。

この完全自動化された肥培管理システムにより、農作業時間の削減、水や液肥の使用量削減、さらには収穫量の増加と品質の安定化が期待されています。近畿大学農学部では、平成29年度(2017年度)から「近大ICTメロン」の栽培に着手し、その後も「近大ICTイチゴ」や「近大ICTスイカ」の栽培にも取り組んでおり、これらの栽培マニュアルは毎年、学生に引き継がれています。

株式会社OHANAと「Hello! OHANA」プラットフォーム

株式会社OHANAは、動物園・水族館の応援プラットフォーム「Hello! OHANA」を運営しています。このプラットフォームは、動物たちと人間が家族のように共生できる社会を目指しており、動物たちに「食事」を贈ることで、その暮らしや成長を応援します。特に、形や色が不揃いでも美味しく食べられる「規格外品」を活用し、生産者の農産物ロスの削減を目指す仕組みとなっています。

「Hello! OHANA」は、令和5年(2023年)10月のサービス開始以来、全国の動物園・水族館・保護施設で暮らす約600頭の動物たちに、5トンを超える食事を届けてきました。この活動は、動物たちを「家族」のように感じられる関係性を築きたいという想いから名付けられています。

まとめ

近畿大学農学部と株式会社OHANAの連携により、ICT農法で栽培された摘果メロンが動物園で有効活用されることになりました。この取り組みは、食品ロスの削減と持続可能な農業の実践、そして動物福祉の向上に貢献するものです。

関連リンク

https://www.kindai.ac.jp/meikan/162-nonomura-teruo.html

https://www.kindai.ac.jp/agriculture/

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