
リサピー®️が、AI時代におけるBtoB購買検討者の「情報接触」実態調査を実施し、BtoBサービス導入担当者の約8割が企業サイトの内容を「どこも一般論しか書いていない」と実感していることが明らかになりました。
概要
株式会社IDEATECHが運営する「リサピー®️」は、AI時代におけるBtoB購買検討者の「情報接触」実態調査を実施しました。本調査では、直近1年以内に業務システムや外部サービスの導入検討・選定に関与した購買検討者105名を対象に、情報収集の実態や企業サイトへの要望について分析しています。
調査名称:AI時代におけるBtoB購買検討者の「情報接触」実態調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2026年5月25日〜2026年5月26日
有効回答:105名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
BtoBサービス導入担当者の約8割、企業サイトに「一般論ばかり」と実感
BtoBサービスの導入検討においてWeb検索をした際、「どの企業のサイトも似たようなこと(一般論)しか書いていない」と感じることがあるかとの質問に対し、「ほぼ毎回感じる」が23.8%、「たまに感じる」が55.2%となり、合計で約8割(79.0%)の担当者が同様の実感を持っていることが明らかになりました。この結果は、多くの企業サイトが提供する情報が、購買担当者にとって十分な判断材料になっていない現状を示唆しています。
生成AIによる要約、約6割が「一般的なメリットや用語解説」で利用経験あり
ツールの「一般的なメリット」や「機能の用語解説」などを調べる際、企業のWebサイトを直接読む代わりに、生成AI(例:ChatGPTなど)で要約して済ませることがあるかとの質問では、「ほぼ毎回ある」が18.1%、「たまにある」が44.8%となり、合計で約6割(62.9%)の担当者が生成AIの利用経験があることがわかりました。これは、生成AIが情報収集の効率化に貢献している一方で、企業サイトの本来の役割が変化している可能性を示しています。
企業サイトに不足する情報、「リアルな料金の目安」や「合わない企業の特徴」が上位
企業Web記事や資料で「もっとこれを出してほしい」と感じる情報について尋ねたところ、「オプションや初期費用を含めた、リアルな料金の目安」が45.7%、「自社のサービスが「合わない」企業の特徴や条件」が44.8%と、具体的な費用感や導入対象の範囲に関する情報が不足していると感じている担当者が多いことがわかりました。また、「導入に失敗した事例や、運用時のよくあるつまずき」も30.5%と上位に挙がり、リアルで実践的な情報へのニーズが高いことが示唆されます。
メリット訴求を信用する基準は「客観的な調査データや実績数値の裏付け」
企業のWebサイトでメリットが語られている際に、何を基準に信用するかとの質問では、「客観的な「調査データや実績数値」の裏付けがあるかどうか」が42.9%で最多となりました。次いで「論理的な説明がなされているかどうか」が25.7%、「自社と似た環境の「具体的な導入事例」があるかどうか」が19.0%と続きました。これらの結果から、購買担当者は抽象的なメリット表示よりも、具体的な根拠に基づいた情報提供を求めていることがわかります。
個人情報を入力してでも読みたい資料、「独自調査レポート」や「失敗事例集」が人気
ホワイトペーパーの内容について、個人情報を入力してでも読みたい資料を選ぶ質問では、「「〇〇業界の担当者300名に聞いた、導入の失敗要因」という独自調査レポート」が32.4%、「「当社ツールを導入して解約に至った企業の特徴」という赤裸々な失敗事例集」が25.7%という結果になりました。一般的な解説資料よりも、独自性のある調査結果や、リスクに関する情報に価値を見出す購買担当者が多いことがうかがえます。
メリット中心の発信、約半数が「信頼できない」と感じ、不信感につながるケースも
比較記事やサービス紹介で「デメリットはない」「あらゆる課題を解決できる」といったメリット中心の発信を見たときに、信頼できると感じるかとの質問では、「非常にそう思う」が11.4%、「ややそう思う」が37.1%で、合計48.5%が信頼できないと感じていることがわかりました。さらに、メリット中心の発信を信頼できないと感じる層のうち、約6割(59.4%)は「都合の悪い情報を意図的に隠していると感じる」「デメリットやリスクへの言及が一切なく、現実離れしていると感じる」ことを不信感の理由として挙げています。
稟議・決裁で効果的な判断材料は「ROIの具体的なシミュレーション」
社内で「稟議・決裁」を通す際に、上司や経営層を説得するために最も効果的だった、または不足して困った判断材料について尋ねたところ、「導入後の費用対効果(ROI)の具体的なシミュレーション」が43.8%で突出して高い結果となりました。次いで「ベンダーの営業担当者から直接聞いた「他社の成功・失敗事例」」が19.0%でした。具体的な数値や事例に基づいた論理的な説明が、意思決定プロセスにおいて重要であることが示されています。
問い合わせの決め手は「デメリットやリスクも公開する誠実さ」が最多
最終的に特定の企業に「問い合わせ」や「商談の申し込み」を決断した要因として、「メリットだけでなくデメリットやリスクも公開しており、誠実だと感じたから」が57.1%で最多となりました。これは、購買担当者が企業の情報発信における誠実さを重視しており、リスク開示がむしろ信頼獲得につながることを示唆しています。
AI検索普及後、企業サイトに求める価値は「AIには書けない生々しい事例や現場のノウハウ
今後、AI検索が普及し「一般的な情報」が容易に入手できるようになる中で、企業のWebサイトに最も直接求める価値は何かとの質問に対し、「AIには書けない、実際の「生々しい事例や現場のノウハウ」」が56.2%で過半数を占めました。この結果は、AI時代において、企業サイトはより一次的で、AIでは代替できない独自の価値を提供する必要があることを示しています。
まとめ
今回の調査では、BtoB購買検討者が企業の情報発信に対して「画一的で判断材料にならない」という強い課題感を抱いている実態が明らかになりました。生成AIの普及により一般的な情報が容易に入手できる環境が整う中、企業サイトが従来型の「メリット訴求」を続けるだけでは、検討候補に残れないリスクが高まっています。問い合わせの決め手として「誠実さ」が支持されており、デメリットやリスクの開示が信頼獲得の武器になることが示唆されました。今後は、料金の透明性、導入の失敗要因、自社サービスが合わないケースなど、従来は発信を避けてきた「不都合な情報」をあえて公開する姿勢が差別化の鍵となります。また、AIでは生成できない独自調査データや現場の生々しいノウハウなど、一次情報としての希少性を高めることが、検討者との信頼関係構築に不可欠です。メリット偏重から「正直な情報発信」への転換が求められています。