
第17回ACFE JAPANカンファレンスが、2026年10月8日に開催されました。
カンファレンスの概要
日本公認不正検査士協会(ACFE JAPAN)は、「制度は進化する。現実に応えられるか? ― 会計不正10年、CFEへの期待 ―」をテーマに、東芝事件を題材とした企業統治の検証を行いました。ニデックの会計不正問題など、現在進行形の事案も踏まえ、経営者の法的責任やガバナンスの実効性を専門家が議論しました。
本カンファレンスは現在もオンデマンド配信を行っており、講演や討論を視聴可能です。
東芝事件から学ぶ組織の課題
東芝事件の当事者である久保誠元取締役兼代表執行役CFOは、経営トップの意向を部下がくみ取り、忖度が連鎖することで不適切な会計処理が生まれる組織構造について自身の経験を語りました。また、政治・法律・監査の専門家を交え、制度改革が進む中でも大規模な会計不正が繰り返される背景や、監督機能のあり方について多角的な検証が行われました。
不正防止に向けた提言
ACFE JAPANは、機関設計のみでは不正を防ぐことは困難であると指摘しています。経営者に「NO」と言える独立性と専門性、それを支える仕組み、そして不正の兆候を見逃さない職業的懐疑心が不可欠であると考えています。
なお、ニデックの会計不正問題については、役員責任調査委員会が10月20日に創業者の永守重信氏ら歴代社長5人を含む9人の損害賠償責任を認定した調査報告書を公表しました。一方、東芝事件では10月14日付の最高裁決定により、旧経営陣の賠償責任を認めなかった高裁判決が確定しています。
まとめ
東芝事件から10年以上が経過した現在、日本企業のコーポレート・ガバナンスの実効性が改めて問われています。ACFE JAPANは今回のカンファレンスを通じて、不正防止に向けた組織のあり方を提示しました。