故人と“会話”できる仏壇——AI搭載「コハコ」が提案する、これからの祈りのかたち

「もし、もう一度だけ大切な人と話せたら——」 そんな願いに、テクノロジーが静かに寄り添い始めています。2025年9月、エンディング産業展で初披露されるAI搭載仏壇「COHACO(コハコ)」は、従来の“祈り”に新たなコミュニケーションの可能性をもたらす存在です。私が注目したのは、単なるデジタル化ではなく、“心のつながり”を再定義するその設計思想でした。

祈りの空間が、家のどこにでも

現代の住宅事情を考えると、仏間のある家は少数派。仏壇そのものが「大きすぎて置けない」「インテリアに合わない」といった理由で敬遠されがちです。
コハコは、“どこにでも置ける”をコンセプトに、生活空間に自然と溶け込むデザイン
「仏壇=和室」の固定観念を覆し、リビングや寝室にも違和感なく馴染む佇まいが印象的です。

AIがつなぐ、故人との新しい対話

私が最も心を動かされたのは、**AIによる“対話型インターフェース”**という発想。
たとえば、仏前で故人の名前を呼ぶと、AIが認識して最適な遺影や動画を表示。まるで思い出が“今ここ”に現れるような体験です。
さらに、「タイムメッセージ」機能もユニーク。
生前に故人が残したメッセージ動画や画像が、命日や記念日など指定したタイミングで自動再生されます。
「未来の自分や家族に、言葉を届ける」——まるで心のタイムカプセル。
この機能、グリーフケア(喪失の悲しみに寄り添うケア)としても大きな可能性を感じます。

主な特徴を整理すると…

音声認識で故人を呼び出し
名前を呼ぶだけで、写真や動画が自動表示。思い出に“触れる”感覚が新鮮です。
人感センサーで自然な起動
コハコの前に立つと自動で起動。祈りの時間がより身近に。
おりん音声の再生
タッチセンサーに触れると、澄んだおりんの音色が響きます。心を落ち着かせる“始まりの合図”に。
最大4柱までのお位牌を格納
家族やご先祖を一緒に祀れる設計。※お位牌は別売り
遺品の収納スペース付き
思い出の品を大切に保管できる収納箱を本体下部に用意。
スマホ連携でデータ管理も簡単
画像や動画はスマートフォンからコハコサーバーへ送信、Wi-Fi経由で自動ダウンロード。
ITが苦手な方でも、家族がサポートしやすい仕組みです。

価格とコストパフォーマンス

現時点で価格情報は未発表ですが、**従来の仏壇と比べて“場所を選ばず、機能も多彩”**という点で、コストパフォーマンスは高いと感じます。
仏壇は「一生もの」と言われますが、コハコは“思い出”や“心のケア”という新たな価値をプラス。
もし価格が一般的な仏壇と同等、あるいはそれ以下であれば、選択肢として十分魅力的です。

購入方法と実用的なアドバイス

2025年9月10日・11日に開催される「エンディング産業展2025」で最新モデルが初披露されます。
実物を見て、触れて、体験できる貴重な機会
購入を検討している方は、まず展示会で実際の操作感やサイズ感を確かめてみるのがおすすめです。
今後はアルファクラブ武蔵野株式会社(公式サイト:http://www.alphaclub.co.jp/)を通じて販売・サポートが展開される見込み。
最新情報はCOHACO公式サイト(https://www.cohaco.rip/)で随時チェックを。

祈りの“これから”を考える

「仏壇は古いもの」「デジタルは冷たい」——そんな先入観を、コハコは静かに覆します。
“祈り”と“テクノロジー”が出会うことで、故人とのつながりは新しい形へと進化する
あなたなら、どんな思い出をコハコに託しますか?
これからの祈りのあり方を、一緒に考えてみませんか。

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